歩くと腰が痛くなる方”、なぜ痛くなるのか、納得できる説明はしてもらえましたでしょうか?
歩く際に腰が痛くなる方に朗報です!実は、足元から歩くバランスを整えること(歩くための靴合わせと歩くための靴内環境を調整すること)で改善できるケースが沢山あります!30年に亘る理学療法士としての治療実績とその経験からその最新の画期的方法を提案させて頂きます。
日本整形外科学会の調査(2012年発行の腰痛診療ガイドラインより)によりますと、腰痛があるという人は全国に3,000万人いると推計されていました。そして、その原因が特定できるケースが約15%、特定できないケース(非特異的腰痛)が約85%とされていました。これから分かることは、原因不明の腰痛が圧倒的に多かったという事なります。約85%の腰痛は、いわゆる腰痛症や坐骨神経痛等と診断されるケースが多かったようです。骨格構造に明らかな異常がなく、痛みの原因とされるものが筋肉や腰の椎間関節など骨以外にあると考えられていて、所見がレントゲンなどに写らないためそれを特定するのが難しかったものと思われます。しかし、2019年に日本整形外科学会と日本腰痛学会が合同で出版アップロードした腰痛診療ガイドラインでは、その原因を明確に公表していました。日本整形外科学会が発表した内容は、椎間関節性が22%、筋・筋膜性18%、椎間板性13%、狭窄症11%、椎間板ヘルニア7%、仙腸関節性6%、診断不明(原因不明)22%という結果でした。
私自身、30年以上前から「バランスケアテクノロジー」という足元から歩くバランスを整えて身体全体を快適にする方法で沢山の患者さんを診てきましたので、適応(歩くと片方の腰が痛くなるケース)と判断出来た場合今迄にない診方(視点)でのアプローチとその有効性について多数検証してきました。人間の身体は、縦に長くなった形態ですが、地面に着いている部分は’’足’’になります。その足を土台として、206個の骨とその間にある関節、それを繋ぎとめる靭帯、そしてそれを動かす筋肉、さらにはそれをコントロールする神経系が協調連動して動いているというメカニズムがあります。一般的に、長時間の同一姿勢での作業や中腰での作業、重量物の運搬作業などが腰に負担をかけて腰痛を起こしてしまうことが多いと言われていますが、その何処に問題があるのかを見つけ出すのが重要とされていました。ただ、現存の検査機器では見つけ出せないものがあるのも事実(例えば動いている時の負担のかかり方など)で、動作姿勢や動くフォームやバランスを観る事はとても重要なのにも関わらず、それができるプロ(検査機器も含め)が少ない現状があります。人間の身体は、前後左右上下にバランスよく出来ていて、それに梃の原理が働いて動いていますので、機械でモノを持ち上げるのとは違い効率よく効果的に持ち上げる事が出来るという画期的な機能があります。
腰痛は足元の安定性と密接な関係
歩くと出現する腰痛や労働作業中に出現する腰痛は、実は足元の安定性と密接な関係があります。これは、意外に気づかれていない事なのですが、例えば合わない靴を履いて長時間歩いた際に、足や膝、腰が疲れたり痛くなったりしたことはないでしょうか?また、安全靴を履いて作業したら足や膝、腰が痛くなったことはないでしょうか?以前私も勤務しておりました医療の現場では、看護師さんたちが履く「ナースサンダル」(現在はナースシューズに変わりました)が原因で外反母趾や膝痛、腰痛を発症(残念ながら履き物が原因とは思っていませんが)してしまうケースはかなりありました。他にも例を出せばキリがないくらい仕事中動く際に履く履物の影響を受けているという事に全く気付いていないという現状があります。30年以上に亘り足元から歩くバランスを観てきた経験から、どうしても知っていただきたいとても大切な事実についてお話ししたいと思います。即ちそれを知ると、原因不明とされていた腰痛の原因が分かる可能性があります。原因が分かるという事は、予防も出来る可能性があるという事にもなります。以上の事から、歩く(動く)際の足元を安定させられれば、足のみならず、膝や腰にも力が入りやすくなり、本来持つ身体の機能を発揮しやすくなるというコトです!極端な例でお話しますが、走る際にもしスリッパを履いて走ったのとランニングシューズを履いて走ったのをイメージしたら分かりやすいかと思います。そして、それがスリッパではなく、足袋だったら?革靴だったら?パンプスだったら?という具合に履き物を変えたらどうなるでしょうか?合わない靴を履いていると、靴の中で足が動いて(滑って)しまい、あちこちぶつかったり、圧迫されたり、指が曲がったりしてしまい、足本来の機能を発揮しにくい状況に晒されてしまっている事に殆どの方が気付いていません!
先ずはご自分の足の現状を知る事が重要
先ずはご自分の足の現状を知る事が重要ですし、歩くための靴を正しく履く事が重要ですが、ご自分でもできる方法をご紹介します。この履き方&脱ぎ方は、歩く人が本来持つ足の機能を十分に発揮しやすくする方法で、セオリー通りに実施して頂くと必ず歩きやすくなりますし、症状が変化します!先ず、色々なタイプの靴がありますが、履き物は“紐靴”を選択します。靴紐を緩めて足を入れます。次に、踵部分を“トントン”として、靴の踵部分に足の踵をしっかりとおさめます。そして、つま先を少し上にそらした(足首の角度が直角になる位)状態で靴紐を締めます。この際、力の入れ方や何処を締めて何処を締めないかが重要です。先ず、締めてはいけない場所は、足の指が曲がる関節の所(専門的には、中足趾節関節部)で、ここを締めてしまうと蹴り出しも悪くなりますし、何よりも痛みが出てしまいます。また、締めた方が良い場所ですが、甲部分になります。ここを手のひらで包み込むように面状に占めて行きます。そして、一番大事なのが、靴を脱ぐときに靴紐をしっかり緩めて脱ぐという事なんです。その理由は、履くときに足入れしやすくなって(踵を踏まないで済む)、容易に靴紐を結ぶことが出来るという簡単なことでした。以上、とても簡単な事ですが、とても大事ですが出来ていない事なので、先ずはここをしっかりと抑えていただきたいです!腰痛の方に対して足元を安定させるために正しい靴の履き方と紐の締め方、脱ぎ方を毎日の生活習慣のルーティーンとして実施して頂ければその負担が減る事は間違いありません。
次にすべきコトは、足元を安定させるためのアーチバランスの整った“バランスケアアーチサポートインソール”を使用する事です。動く(歩く)際の足には、体重のかかった足(アーチが潰れた)と体重がかからない足になる瞬間があります。当然、動く際の足の大きさにも増減があることになりますが、靴紐を締めるだけでもアーチは少し保たれますが、一度でも何か問題が起こってしまった足は、負担がかかると不具合が起こってしまう事が多々あります。その際に、アーチ部分をバランスよくサポートできるバランスケアアーチサポートインソール(BCASインソール)を使用すると簡単にバランスアップ可能です。なお、BCASインソールの詳しい作製方法はHPの方に載っていますので、該当する方は確認されることをお勧めします。
足元から歩く(動く)バランスを整えて身体全体を快適に!そして、沢山の人を笑顔に!”するためのお手伝いをさせて頂くのが、バランスケアテクノロジーの目指すところです。